お客様が喜ぶコンテンツの見つけ方 書評66『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』森岡毅

書評

日本を代表するマーケター、森岡毅氏のUSJ再建記。
2010年の入社当時、700万人程度だったUSJの年間来場者数を、
2016年には倍の1460万人にまで押し上げました。
このV字回復の根底にある著者のマーケティング思考を学ぼう、というのが本書の主題です。


本書は体系的な理論集ではありません。
業績回復までに直面した問題と、その解決策を生み出すプロセスを、
実事例を題材としながら紐解いていきます。
それまで「映画第一主義」だったパークの固定観念を脱却させ、
「お客様が喜ぶコンテンツ」に焦点を当てた著者のマーケティング戦略は、
「顧客が何を求めているのかをキャッチアップすること」の大切さを実感させてくれます。


著者が本書で伝える、良いアイデアを生み出すために重要なことは全部で4つ。

①「ゴールを何に設定するか」がわかっていること(フレームワーク)
②ゴールに近づくための手段を、他事例から探すこと(リアプライ)
③ゴールに導く施策を思いつくために、日々情報のインプットをすること(ストック)
④アイデアが思いつかなくても粘って考え抜くこと(コミットメント)

ビジネス拡大を拡大する際に、日本人はゼロから施策を考えようとしがちですが、
成功へのヒントはこの世のどこかに既にあるのだと。
現代はインターネットがあるので、他社の成功事例からヒントをかき集めることは容易だし、
日々貯めた自身の知見がヒントになることもある。
だから目の前の仕事にだけ没頭するのではなく、気になった出来事はすぐに調べ、
自分の引き出しとして持っておくことが重要
なのだと。
そして最も大切なことは、アイデアが思いつかなくても諦めずに考え抜く精神力なのだと。
天才マーケターの発想のタネと情熱の両輪を垣間見ることができました。

アミューズメントパークの再生が題材だけれども、この思考法は
他の製品やサービスの販売促進にも応用できるはずです。
特に消費財やIT機器などのコモディティ品は、他社との製品差別化が図りにくい分
どう顧客の購買意欲に訴えかけるかによって、売れ行きが全く変わってくるはずなので
顧客に響く販促方法をは常に考え続けていかなければです。

またコロナ下の市場では顧客のニーズ自体にも変化が出てきていますので、
販売側に何が求められているかについても改めてキャッチアップしていく必要があります。

お客様に「ハマる」提案をしようと思うと限りなく難しいですが、可能性もまた無限大です。
著者の言うように「足を使ってニーズを拾う」ビジネスパーソンを目指します。




3.5

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