書評28『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』西野亮廣

書評
キングコング西野亮廣ささんの書籍『魔法のコンパス』の書評


キングコング西野亮廣さんが初めて出版したビジネス書。
お笑い芸人として、また絵本作家として、マルチな才能を
発揮している著者の考えの一端を知ることが出来ます。

面白いのが、書いてある内容の全てが「著者の経験」に基づいた思考法だということ。
自己啓発系の本は読んでも頭に内容を留めておくことが難しかったりするのですが、
個人の経験に裏打ちされたテーマの本はスッとイメージを落とし込むことができるので好きです
(芸能人や経営者の自叙伝とかよく読みます)。


さて、本書を読んで私は下記2つの感想を抱きました。
①自分自身に「問い」を持つことの重要性を再確認
②一度成功体験が生まれると、人は加速度的に成長する


①は頭の中では理解しているんですが、実践するのが中々難しいんですよね。
今日はやたら鼻水が出る日だったんで、
「なぜ花粉症シーズンも終わったのに鼻水が止まらないんだろう?」と
アレルギー性鼻炎について調べてたら2時間経ってしまいました。
自分の中に「問い」を立ててそれを探求していくことは、
自分の血肉になるんですがとっても疲れるんですよね。
就活生時代に「”なぜなぜ思考”を身に着けよう」と
多くの人事の方にアドバイス頂きましたが、その重要性と難しさを痛感しています。


②は過去から出演されていたバラエティの印象含めた感想ですが、
著者の言動や行動ってやはり「芸能人」としての自身に裏打ちされているように思うんです。
キングコング結成初年度から「はねるのトびら」のレギュラーを勝ち取り、
ゴールデンタイムで名を売ることで形成された成功体験が、
やっぱりその後のクリエイティブ活動に良い影響を及ぼしているんだと考えてしまいます。

私や私の周りの人は芸能人では無いですが、
周囲で輝いて見える人の共通点は「自信のある振る舞いをしている人」です。
そして「自信のある振る舞いをしている人」の共通点は「過去に成功体験を持っている人」です。
甲子園に出場したことがある、とか、フリーランスで生計を立てている、とか、
大きな商談を成約させた、とか、一つでも成功体験を持っている人は、
その後の振る舞いが自信に満ち溢れて見えます。

著者も、デビュー間もなくの人気番組への出演が成功体験となり
(文中ではねトび出演の苦悩は語られていますが)、
それをきっかけに本当に自分がやりたいことを、飛躍的に伸ばしていらっしゃいます。

ただ自信なんて気の持ちようです。著者のように大きな成功体験をする必要はありません。
自分が他人に誇れるちょっとした自慢を、ゆっくりと育てていくことが大切だと感じました。


その視点では、毎日元気に挨拶するとか、筋トレやランニングを欠かさないとか、
1日1時間は勉強机に向かうとか、「継続」はちょっとした自慢にできる、
自信の萌芽に成り得るものなんじゃないかなあと思います。

また、毎日何かを頑張っている人には「信用」が生まれます。
信用のある人には人が集まってきます。
本書では”ホームレスの友人”と”クラウドファンディング”を
掛け合わせて「信用の大切さ」を文中で説いています。
これは非常に興味深かったです。
スピッツでは無いですが「ズルしても真面目にも生きてゆこう」と思いました。


全体的には前半は共感の嵐、後半は響かずという感じでした。
でも著者は炎上=情報拡散の種だと考えているので、
全ての内容に共感してもらわなくても良いみたいです。


著者は2020年12月公開予定の映画『えんとつ町のプペル』で打倒ディズニーを宣言しています。
この発言自体にも批判的意見は集まっていますが、
肯定派と否定派の議論がぶつかりやはり情報拡散の種となり、注目度を上げています。
自分への批判的意見を武器にして発言力を高めていく。
こんな思考法を学ぶことができた一冊でした。

3.5

コメント

タイトルとURLをコピーしました