書評16『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング

書評

「コロナウイルスで間もなく大恐慌を迎える」
「米中の貿易摩擦もますます激化しそう」
「地震や津波などの大災害もいつ来てもおかしくない」



そんな、世界に対して漠然とした不安を持っている方に
オススメしたい一冊です。


本書に書かれている内容は、「バイアス(偏見)に左右されず
物事を見極める方法」
「ポジティブに人生を楽しむ方法」
2つだと読み取りました。


著者は、世の中にはメディアの報道や人々の固定概念から
悪いニュースが溢れかえっているように思えるが、
世界は間違いなく良くなっているということを
データと自身の体験談から説きます。
そして、悪い思い込みから退避し、ポジティブな世界を
生きるための10のヒント
を提示してくれます。


1つ例を挙げると、人間には「焦り本能」が備わっていると説きます。
「今すぐに何かを決めなければいけない」と感じた瞬間、冷静な
判断ができなくなってしまいます。


これを抑えるために、「まずは深呼吸すること」「正確なデータにこだわること」「劇的な対策よりも一歩一歩を大切にすること」などを
解決策として提示しています。


このように、①人間が持つある”本能”を提示し、
②その本能が人間をどんな間違いに至らしめるかを指摘した後、
③その間違いを犯さないための解決策を導いてくれる。

というのが本書の構成です。


本書を理解することで、ネガティブな感情に襲われた時の
冷静な思考方法を学ぶことができる
と思います。


本書では基本的に「世界はどんどんと良くなっている」と
唱えているのですが、時勢柄「コロナで経済は壊滅している」
「米中間の摩擦もますます心配」と、直近の不安を抱える方も
もちろん多くいらっしゃると思います。


本書では50~60年スパンのマクロな目でみた世界環境の
変遷が描かれているので、直近の脅威を考える際には
また違った思考が必要になります。
もちろんコロナやその後の世界情勢は憂慮すべき自体です。
本書の思考法が直近の課題を解決してくれる訳ではありません。



ゆえに、個人的には「世界は良くなってるから、悲観しないでね~」
と読者に認識させるための啓発本
のように感じました。
大きな話が続くのでビジネスに応用するのは
少し難易度が高いかな~と思います。



それでも著者の知見から最新の社会情勢が学べますし、
日本で暮らしていては見えない貧困層の生活がイメージできたりと
読み物としては興味深いです。
読むと世界に対してポジティブな感情が生まれるので
コロナ疲れの方に是非。

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